2012/08/17

Nepal-096: 教習所は搾取構造

朝、バスで片道1時間半かけてSG小学校へ行く。
夕方4時まで通常の授業をし、その後、5時頃まで特別クラス。
それが終わったら、また1時間半かけてポカラに帰る。
これが私の基本的なネパールでの一日である。 

しかし、最近はこれにもう一つ、『ホステルに顔を出す』という項目が加わった。
ホステルの生徒の様子を見て、勉強で分からない所を教えたり、食事を一緒に作って食べたりもする。
お陰で日本にいる時の数倍忙しい生活になったが、まぁ、私もそれを楽しんでいたりする。
ただ、ホステルのある場所は宿から離れている上、バスも何故か午後7時で営業終了してしまうので、平日はなかなか寄って行くことが出来ない。
そこで私は、思い切ってバイクを買う事にした。

ネパールでは、マイカーを持っている人はまだまだ少ない。
その代わりとして、皆バイクを日常の足として使っている。
ベトナムほどではないが二人乗りや三人乗り、時には家族で四人乗りのバイクも見かける。
最近はスクーターも流通し始めたので、女性の一人乗りももはや珍しい光景ではない。
ちなみに、バイクはほぼ全てインド製――――といっても、ホンダやヤマハ、カワサキといった日本のメーカーとの合弁会社――――である。
中古なら5万円くらいの値段から見つけられるので、決して高い買い物ではない。
ただ一つ問題があるとすれば、私はバイクの免許を持ってない、という点だろうか。

日本では以前、原付に乗っていた事があるが、自動二輪の免許は取ったことがない。
もちろん、無免許で乗り回していたような『夜露死苦』的な過去も無い。
つまり、ギアの付いた本格的なバイクを運転したことが一度も無いわけだ。
とは言え、これだけたくさんの人間が乗っているのだから、大して難しいものでもないだろう。
というわけで、休みの日に空き地で友人に乗り方を教えてもらうことにした。
友人曰く、「マニュアル車を運転できるなら大丈夫」とのことだったが、その言葉通り、一時間ほどで大体は動かせるようになった。
まだ不安定な部分はあるものの、後は乗っている内に慣れていくだろう。

早速、私は友人のツテで『ヒーロー・ホンダ』(ホンダのインド合弁会社)の中古バイクを見つけ、約6万円で買った。
と言っても、外国人の名義には出来ないので、友人に書類上の所有者になってもらったが。
何にせよ、こうしてバイクを手に入れたお陰で、一気に行動の幅が広がった。
通勤時間もこれまでの半分になり、毎日ホステルに顔を出すことができるようになったし、マーケットに買い物に行くのも楽になった。
ただ、ネパールの交通ルールはかなり原始的なので、運転中は一瞬たりとも気が抜けない。
少なくとも新聞記事にはならないよう、気を付けたいものである。

ちなみに免許に関してだが、法律がまだ確立していない現在のネパールでは、ほとんどの外国人が無免許でバイクを乗り回している。
まれに免許証を見せるよう言ってくる警官もいるが、そんな時、私は日本の免許証を見せている。
もちろん、彼らには何と書いてあるか読めないので、「国際運転免許証じゃなきゃダメだよ」などと言いつつも、なんだかんだで見逃してくれるのだ。
そして私も、「ネパールはジュネーブ条約に加盟してないんだから、国際免許は関係無いでしょ」などと突っ込まず、素直に「はい、分かりました」と言って立ち去るのである。

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