2013/02/08

Nepal-110: 数学コンテスト ⑦

2012113日、コンテスト当日――――。
受付が始まる一時間半前、私は会場であるKH学園で、今日のイベントを手伝ってくれるボランティアを待っていた。
天気は快晴、準備は万端、ストも無ければ、睡眠時間もバッチリ。
出だしとしては文句無しだ。


やがて、一人また一人とボランティアが集まってきた。
早速、私は彼らと受付の机を設置や会場の飾り付けなどを始めた。
そうこうしている内に、他のボランティアたちも到着し、総勢20名ほどになった。
これだけいれば、進行は問題無いだろう。ありがたい事である。

ボランティアの内訳は、AAEEの書記をしている学生とその友人が数名、ラジオ『チュヌムヌ』からはスタッフが数名、KH学園の教師が二名、シャムロックの教師と生徒が各一名ずつ、それからホステルのシュレンドラとSG小学校の元教師となっている。
もちろん主催者代表であるS先生とその息子さんもいる。
さらに、『チュヌムヌ』のマネージャー本人も来てくれた。
私はまず今日集まってくれた全員に挨拶と感謝の意を伝え、それから用意したマニュアルを配り、今日一日の流れを説明した。
マニュアルには細かい指示や注意点なども書いておいたので、特に混乱した様子も無さそうだ。
スタッフは目印に青いリボンを付け、それぞれの担当する受付デスクや教室に向かう。
まだ受付時間にはなっていなかったが、すでにちらほらと参加者の姿も見えている。
また、門の外には恐らく『チュヌムヌ』のマネージャーが声をかけた学校だと思われる学校が、一学年丸ごとスクールバスで乗り付けていた。
この分なら最低限の参加者数はクリアできるだろう。私は心の底から安堵した。

さて、準備が整ったので、受付を開始する。
参加者に二つの受付デスクの前に並んでもらい、用意したリストに順次記名していく。
また、今回は8年生対象のコンテストなので念の為、学生証で学年をチェックする。
リストには各欄に座席番号が振ってあり、受付が終わった参加者には同じ番号の札を渡し、それぞれの教室に行ってもらう。
各所に案内のボランティアを配置しているので、他校の生徒でも迷う事無く、比較的スムーズに受付は終わった。
集計の結果、参加者数は何と96だった。
休み中の開催でこれだけ集まったのは、奇跡と言ってもいいだろう。
ちなみに、ちょっと意外だったのは、受付時間が過ぎてから来る参加者が一人もいなかった事だ。
ネパール人は時間の感覚がルーズな印象だったが、都会の住人と農村の住人のそれとでは、大分異なるのかもしれない。

参加者を全ての教室に割り振ったら、いよいよ第一ラウンドの開始である。
各教室はボランティアを23人の組に分けて担当してもらった。
彼らにはまず、それぞれの教室で参加者の人数を確認してもらい、その人数分だけ問題用紙を配る。
開始前にマニュアルに書かれた注意事項を読み上げてもらい、制限時間や解答の書き方などを説明してもらう。
そして、11時ちょうど――――開始のベルが鳴り響き、全ての教室で一斉に第一ラウンドが始まった。



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